多くの方々の実感ではないでしょうか?
受託金額もひところよりは上昇傾向とはいえ、決して満足のゆくものではない・・・・・
給料を高くしてもヒトは来ない。給料を上げるににしても限度がある・・・
儲からないのには理由(わけ)がある
それは他人(ひと)と同じようなことしかやっていない、できない、そこに根本原因がある、と私たちは見ます。
モノもサービスも同等・同質であればあとは価格競争しか残らない。
これは古今東西かわらない真理です。
ここから抜け出るたまには「ちがった」モノやサービスを創出するしかありません。
他人(ひと)がやらない、できないサービスを提供できれば営業しなくてもお客様は買いに来てくれます。
基礎知識と「磨き」にこだわる理由(わけ)
私たちのFCTコースでは基礎的な知識と「磨き」にこだわります。
教科書には平滑な床材は磨けば光ると書かれています。これがアメリカンスタンダードのもっとも基本的な知識です。
ワックスを塗る前に磨ける床材を磨けばワックスは最小限で済みます。
そして磨きの原理はありとあらゆる素材に適用できます。
たとえばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ステンレス、ガラス、、コンクリート、石材、塗床、硬質ゴム・・・傷がついて曇る素材はほとんどのものが磨けます。
曇る原因は歩行傷ばかりでなく、ガラス/鏡の水垢や温泉成分も曇りの原因です。それも「磨き」技術が解決します。
この「磨き」の原理と基礎知識を習得すればハウスクリーニングでもグッと業容が拡大できるはずです。
私たちインストラクターも床にばかり目が行っていましたが、さまざまな素材に対する磨き技術を理解できればおのずと床磨きも理解されることに気づきました。
また、お客様のニーズも床面ばかりでなく、立体面にもあり、その磨き技術がまだ日本社会に認知されていない現状にも気づきました。
受講生の皆さんにも「磨き」のサンプル作業をやるたびに「こんなことができるのだ!」と驚かれます。
床面を含めあらゆるモノに対する「磨き」技術をマスターし「他人(ひと)のできない、やらないこと」を提案できるようになってください。
参加者からは「目からうろこが落ちた」「知らないことが多すぎた」などの声が多く寄せられ、私たちインストラクターもそうした声をささえに講習会を熱い中身にしようと頑張っております。
*床下の構造 コンクリートの成り立ち 湿気の測定など
*各種床材の見極めの方法、知識
*コンクリーや大理石を磨いて光沢を上げるミニ演習
*リノリュウムやコンポジションタイル、硬質ゴム床材を磨いて光沢を上げるミニ演習
*酸とアルカリの基礎知識
*洗剤の基礎知識 界面活性剤の役割など
*樹脂ワックスの成り立ち基礎知識 値段のちがう理由など
*清掃機械の仕組みと有効な使用方法 最新の機械の動向など
*最新パッドの動向と紹介 ダイヤモンドパッド 「水だけ」パッドなど
*自動車塗装の「ぼかし」手法を応用したワックス補修のやり方ミニ演習
*アクリル、ポリカーボ、ステンレス、ガラスなどの磨き方ミニ演習
*剥離作業の基礎知識 失敗しない剥離剤選択 養生方法など
*ISO/FMが要求する性能発注とは何か。インスペクション、KPI、SLAを理解する
*日常管理を含めた総合管理コスト低減策とオーナーへのアピール手法
画像をご覧ください。フツーのコンポジタイルです。○で囲んだ範囲を思いつくあるあらゆる資材を動員して徹底的に磨いたらどこまでイケるかを確かめてみました。磨いた本人がビックリです。
完璧な鏡面仕上げとなり、顔が映ります。ワックスを塗ったのじゃないか?ですか?いっさいワックスは塗っていません。ただ、磨いたでけです。
リアル現場ではここまで光沢を上げる必要はありません。磨いて光沢度45程度にしておいて、ワックスを1層塗れば光沢度は55、2層塗れば65、3層塗れば70以上いきます。
新規現場ではコンポジタイルはチョイ洗いでワックスを塗るのですが、2層、3層程度では光沢度も30止まりとなってしまいます。そのときに前もって研削・研磨をかけることで、大幅に美観は向上します。
ワックスを少量で済ますことができればコスト削減につながりますし、今後も厚塗りにならないよう管理すれば剥離期間も引き延ばすことができます。コンポジタイルは塗る前に磨け、ということです。既存現場なら、剥離がチャンスです。剥離作業を実施したときにもうあと2工程程度入れて磨いてやりましょう。講習会ではミニ演習で習得していきます。
コンポジものを磨くとなぜこんなに光沢が発現しやすいのか?その疑問にお答えするのがマイクロスコープを使っての観察写真です。粒々が見えていますが、これは全部石灰石です。ビニール系の床材に石?!ですね。じつはコンポジものは体積の7割が石灰石なのです。石は磨けば光ります。コースでは実際に本石を磨いて光沢を上げることを体験する時間もありますが、コンポジ床材も、また、その上に塗られた樹脂ワックスも磨くことで光沢を発現します。樹脂ワックスをひたすら塗ることですべての問題を解決しようとしてきた(結局、黒くして剥離ですね)日本の清掃業界ですが、IICRC基準では塗らずに「磨く」ことが教えられます。磨くのもすべて高速バフばかりでなく、低速ポリッシャーでも資材を選べば磨けます。本当に正しいメンテナンス手法とは何かを学びましょう。
写真はリノリュウム床材をマイクロスコープで観察したものです。特徴的に見えるものは「木材の小片」です。リノリュウム床材は天然素材で出来ています。その素材のひとつが木材です。木材は洗剤にさらされると水分を吸い込んで膨張します(ごくアタリマエの現象ですね)。洗浄したら「ささくれた」感触になってしまう大きな理由だと推測できます。また、その洗剤が強いアルカリ成分を含んでいれば木片や基布の麻のタンニン成分を溶解させて沁みだし、他の素材を黄色や茶色に変色(着色)させます。リノリュウム床材は要注意と言われるのですが、その理由がわからないまま、あるいは本当に正しいやり方がわからないまま作業を行ってきたのではないでしょうか?床の素材が何か、対策は何か、不明のままで作業を行ったのでは失敗します。コースでは素材の見極めとその対策を徹底的に学習します。
さて、新品のリノリュウム床材を4工程かけて磨いてみました(磨くのにはちょっとコツがいるのですが)。リノリュウムは「素」のままでは光沢度5くらいですが、磨くと写真のように60台まで行ってしまいます。これでワックスは一切塗っていません。
キツネにつままれたような感じ!?ですか?こういうことなので、むやみにワックスを塗りまくって、あげくの果てにまっ黒にして「また剥離」ではいけないのです。
リノリュウムに剥離剤を撒いて変色・退色を招いて大失敗・・・こうした事例はあとをたちません。
もちろん防汚対策、耐摩耗対策のため、重歩行部分に樹脂ワックスを塗ることは必要ですが、それとても限定的で良いはずです(全面塗ってしまえば、亜麻仁油の抗菌効果に「ふた」をすることになります)。塗った部分も未塗布の部分も全体を磨けばかなり光沢度を合わせることができるのでむやみに全面塗る必要はありません。ワックスを再塗布する時は傷んだ部分だけ洗いながら磨く、ミニ演習でそんな手法についての糸口がつかめるはずです。
石は磨ける、このことはだれでも知っていますね。でも、コンクリートと聞いたとたん磨けるとは思ってもみなかった、そういう方たちが圧倒的に多いのも事実。
結論から言えばコンクリートだって磨けます。ミニ演習でサンプル板を参加者の皆さんに磨いてもらっています。
世の中には施工以来放置されてきたなくなったままのコンクリート表面はゴマンとあります。つまりその気になればゴマンと仕事があるのです。
世間の人もまさか磨けるなんて思いもしません。ですから磨いてきれいになることを知れば磨きの要望は必ず出てきます。
大型モールの中に入っているテナント店舗です。たくさんのきらびやかなお店に囲まれているのですが、これでは寂しいかぎりです。こうなってしまう原因は①洗浄不足②汚水処理不足③歩行のない什器フチへのワックスの塗り重ね、などが考えられますが、ワックスそのものにも原因がある可能性が高いと見ます。ケミカルメーカーはさまざまなブランドを製造し「どれもすばらしいパフォーマンス」をうたいますが「真実」をなかなか伝えてはくれません。塗ればピカピカ、オーナーはよろこんでお金を払ってくれる・・・しかし、時間の経過とともに写真のようになってしまったら「また剥離」ですね。あなたが元請、中請の立場なら大損のはずです。ワックスの「価格差」のウラには何がひそんでいるのか?その秘密をのぞいてみましょう。
ホームセンターで売っている一番安いアクリル板に傷をつけ、磨きました。完璧に傷が消え、元々の見え方よりもクリアーに見えます。 この板は「押し出し製法」で作られている軟質(鉛筆硬度2H程度)のものです。もうひとつの主な製法であるキャスティング製法は鉛筆硬度6Hくらいで、傷がつきにくくなります。 軟質ものは短時間で磨けますが、デりケートでちょっとしたことで傷がつくので、その分練習には向いています。 アクリルは浴槽やキッチンのカウンタートップ、テーブル板、間仕切り板などにも多く使われています。硬いものでも必ず使用にしたがって傷がつくので、潜在的なニーズがあります。
ステンレス板を磨いてみました。最終的にはガラス製の鏡かと見間違えるくらいの状態に仕上がりました。ここまで磨き上げるのはちょっと手間がかかりますが、手前くらいまでなら初心者でもそれほどむつかしくありません。磨きに必要な手順を勉強するにはうってつけの素材ですし、シンク磨きなどのリアルな需要もけっこうあるはずす。
この動画はまちがいなくワックスを塗っているところです。ベテランのあなたからはブーイング、「もっとまじめにきちんと塗れよ!」ではないでしょうか?ワックスを隅から隅までムラなく、欠けなく塗るのが正しいとされてきたのが業界の常識でした。しかし、私たちの検証と実践の結果、この塗り方(自動車塗装のボカシ手法に通じるやり方)が正解です。コースではミニ演習を通じてその理由と実技をお伝えします。
2016年11月号から2017年6月号まで、8回にわたってインストラクター吉廣の記事「最新パッドの研究」が掲載されました。
右側の動画は最終6月号の関連動画で、you tubeにアップされているものです。
この号ではワックス補修にあたって最新パッドを使用すればどのような効果があるのかを解説しています。
要点は塗った、塗らなかったの格差もポリッシャーで磨けばほとんど目立たなくなるということです。
この上にある「本当にマジかよ?!」動画が実際の現場で応用したものです。